「ヒロインで一番可愛いのは、間違いなく秋ちゃんだよな!」
「異議あり。可愛いの定義にすら入らないと思います」
「うお、こう言う講座には主人公は現れないと思っていたのに……」
「ヒロインで一番可愛いのは凛だろ、どう考えても」
「凛ちゃんかぁ。うん、確かに可愛いよな、おっぱい大きいし」
「だろっ?」
「秀隆の好みは凛ちゃんってこと?」
「あんたってあたしのこと好きなんだ? ま、そう言う視線感じたことあるし驚かないけど」
「べべべ、別に好きじゃねえし? そう言う意味じゃねえし?」
「うわーバレバレ。つか、今回のお題は秋ちゃんに関することだって」
「あいつについて話すことなんか何もない」
「んー。あたしあんまり秋については知らないのよね。教えてくれる?」
「じゃあまずスリーサイズから。俺の見立てじゃ―――」
「…………」
「って言う話はやめておくとして。秋ちゃんは秀隆以外には凄く優しいぜ」
「秀隆以外には、って、あんたあの子に何かしたわけ?」
「昔、秋のパンツを頭に被ってヒーローごっこしたからかも知れないな」
「うわー。それは最低じゃね?」
「嫌われるのも当然ね」
「冗談に決まってるだろ。秋のパンツなんか触りたくもないし」
「…………」
「とまでは言わないまでも、興味ないし」
「じゃあ、何であそこまで露骨に嫌われてるんだよ」
「別に露骨に嫌われてないだろ。普通の兄妹だよ兄妹」
「ねえ、あたしちょっと気になったことがあるんだけど」
「お、何々?」
「なんで秀隆の表情って、さっきから一つも変わらないわけ?」
「え? いや、めっちゃ喜怒哀楽出してるだろ。何言ってんだよ」
「だってほら、最初からその顔じゃん」
「おっぱい大好き、って満面の笑みで叫んでみて?」
「おっぱい大好き!」
「うわ、ほんとだ。表情変わってない……」
「……いや、これアレだから。主人公の特権だから。主人公って立ち絵とか出ないから、きっとその関係で差分が存在しないんだって」
「どこに主人公がいるのよ、どこに」
「ここに居るだろ!」
「改めてみると、表情が変わらないって不気味だな……」
「秋様のお話から、随分と脱線しておりますが、よろしいのですか?」
「秀隆は話したがらない、凛ちゃんは何も知らない……話の進めようがありません!」
「では、僭越ながら私が補足させて頂きます」
「おっ、よろしくお願いします!」
「成績は優秀で、お友達も多く、明るく優しい性格の持ち主です」
「加えてルックスも申し分なく、極めて素晴らしい女性だと思います」
「異議あり。明るく優しい性格? おいおい、どこに目を付けてるんだよ」
「異議あり。外見が可愛い? はっきり言ってあたしの敵じゃないし? どこみてんのよ」
「うわー。露骨な批判……ってか、二人とも性根が腐ってんなぁ……」
「…………」
「ひっ!? な、何今の殺気!?」
「がくがくぶるぶる(じょぼぼぼぼぼぼ)」
「ひ、秀隆が変わらない表情でちびってるぞ!?」
「……秋様のご紹介、あまり出来ませんでした……」